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おもいつくままに

色々と止まらなくなり、ひとまず置き場所をつくりました。

133 □ 誕生日の次の日

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133 □ 誕生日の次の日

昨日は力石くんの誕生日(勝手に決めつけた)
まだもうちょっと甘く祝いたいので、続きじゃないけど続きっぽくなってしまいました。





明け方、ふと目が覚めた。
誕生日を迎えた男は、死んだように眠っている。

あれだけ暴れたら、疲れ果てて眠りもするだろう。
俺だって、あちこち食われてヘトヘトだ。
別に怒ってはいないけど、体力の限界を感じた夜だった。

「こやつ、また寝相が悪すぎる」

布団から腕が飛び出している。
起こさないように掴んで、布団の中に戻してやった。
そっと覗いたら、肩のあたりに俺の爪の跡が残っていた。

「……来年の誕生日は、形のあるプレゼントを用意しておくぞ、全く……」

そう考えて、気がついた。
俺は、普通に来年も一緒にいるつもりでいるのだと。

(本郷さんといたいんだよ)

昨日の力石は、ずっと俺から離れなかった、というか、こたつから出なかった。
手を伸ばしては、俺が大事に置いてあるエロサイターを引っ張り出してパラパラめくっていたし、トイレに出たかと思えば、冷蔵庫からビールを取り出して美味そうに飲み干したり。
こたつの中で一生を終えるのか、なんて思ったくらいだ。

それはそれで、なんの問題もなかった。

力石がいても、俺は一人でいた時と同じようにくつろいでいた。
たまに大きな屁をこいても、力石は笑ってくれた。

そういえば、まだ力石の屁の音は聞いてない。

俺が誰かと一緒にいるなんて、もう考えないようにしていたけれど、ほんの少しは考えてもいいのかもしれない。

「……朝?」
「ん……あさかもしれないけど、まだ夜だぜ」
「そうか……」

掠れた声の力石が目を開こうと頑張っている。
多分、睡魔の方が強いのだろう。
人の戦いを見るのは楽しい。
それが普段クールな力石かと思うだけで、ご飯三杯は食えそうだ。

「なあ、力石よ。魔狼と睡魔ってどっちが強いと思う?」
「……まる……」
「丸?」

もぞもぞ言って、力石はそのまま眠ってしまった。
今のは、完璧に気を抜いていたと思う。
こんな力石、誰か見たことがあるだろうか。

いや、それはもう考えない事にする。

(本郷さんといたい)

力石はそう言ったのだから、それでいいのだ。
多分。

「魔狼と睡魔か……どっちも強ようだよな……魔が入ってるんだから、仲間かもしれない」

そっと頭を撫でてみる。
意識して、力石の寝息を追いかけた。
ゆっくり、ゆっくりと息をしている。

「……やばい。俺も寝そう……」

少しだけ、力石の側に潜り込む事にした。
力石じゃないから、どこも触ったりはしない。
ただ眠るだけだ。

「誕生日の追加にしてやる……」

言い訳がましく呟いて、いつもより体をくっつけた。

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プロフィール

HN:
タケル
自己紹介:
本力にどハマりしました。
そしてドラマ版を見たら、本郷可愛さにグッと胸掴まれて……(萌えは勝手です)結局、二人が好きなのだと、自分で納得。

小話は「■ 本力」「□ 力本」分けてみました。
ほぼ変わりはないけど、ひとまずの目安にしていただけたらです。
(小話が増えてきたので、自分の確認の意味も込めて、番号も振ってみました)

とにかくもう、二人が可愛くて(格好よくても含まれる)たまらんので、日常っぽい短い話や、覚え書き等、こそっと置いていきます。

※ 原作の感想は、金曜の朝頃、バレはないように萌え語ります……(この発散もしたくて作ったブログなので)


つぶやき @takerun_001
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サークル 本郷格好委員会

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